味覚・臭覚・触覚などを活用し,ブラインド下で食品を選択する課題を行います.そのプロセスを振り返り,1次元マップとして表現します.マップの交換によって,互いに食のリスクについての知恵・考え方を発展させる,体験的で愉しい学習ゲームです.アイマスクを使用することで,晴眼者と視覚障がい者が一緒に学ぶことができます.
参加メンバー:4名程度 所要時間:約40分
セット内容
- 1次元バー (4ヶ)
- 触覚ピース (各4組)
感覚ピースは磁石により,1次元バーにくっつきます.
ゲームの流れ
参加者は,視覚障がい者・晴眼者ともにアイマスクを使用します.
- 好きな紅茶を選ぶ.
- 選んだプロセスをふり返る.
- 1次元マップに表現.
- マップの交換と意見交換.
ゲームの進め方
- 「味覚・嗅覚・触覚などの感覚を活用して,自分の好きな紅茶を選んでください.」 紙コップに3種類の紅茶を用意します.その中から自分が一番好きな紅茶を選びます(必要に応じて,紅茶の葉の呈示も行います).
- 「今,自分がどのような感覚をたよりに,またなにを重要視して紅茶を選んだのかをふり返ってみてください.」 5分程度が目安ですが,参加者の様子をみて,十分な時間を確保してください.
- 「今,どんな感覚をたよりに紅茶を選んだのかを,これから配る1次元マップで表現していただきます.」 「最初にマップの台になるバーを配ります」 「次に,感覚を表すピースを配ります.」 「これは,食べものを感じる体の器官です.何を表していると思いますか?」 味覚ピース(舌) 「これは何でしょう?形で考えてください」 匂いピース(鼻) 「このピースの周りを触ってみてください.これは手触りを表します.」 手触りピース (周りに和紙が張ってあり,ざらざらした触感) 「このピースは,沢山の凸凹があります.これまでの3つの感覚以外の手がかりで選んだときに使います.その他を表すピースです.」 その他ピース 「ピースと台は磁石でくっつくようになっています.試してみてください.」 「台には端に穴があいています.ここをゼロを考えてください.その反対の場所を 10とします.紅茶を選ぶときに,とても重要だった感覚は数の大きいところに, あまり重要出なかった感覚は数の小さいところに並べてください.」 「マップができたら,それを触ってご自分の感じ方をふり返ってください.」
- マップを時計回り,または対面同士で交換します.お互いに他のメンバーのマップを丁寧に読んでいきます. 最後に,今回学習できたことを話し合います.
- 好きな紅茶を選ぶ.
- 選んだプロセスをふり返る.
- 1次元マップに表現.
- マップの交換と意見交換.
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ピース
味覚ピース
舌をイメージするピースで,味覚を連想してもらいます.指サックの中に,板状に切った化粧用スポンジを埋め込んであります.触った感じが特殊で,定義が覚えやすいようです.
臭覚ピース
鼻の形に近いものです.なかなかそっくりには出来ないので,とにかくそれに近いものにしました.使用した材料はガラスです.
触覚ピース
指は表面の質感に敏感です.それを刺激するために,円柱状の木片の周りに和紙を貼り付けました.独特の感触により指先の感覚という印象をもってもらいます.
その他ピース
食品選択に用いる感覚はいろいろあるので,その他をあらわすピースを用意しました.でこぼこが沢山あり,選択肢が多いというイメージを持ってもらいます.